« 頭部 | Main | それぞれの終末 »

01/08/2007

尺度

 ひさびさにテート・ブリテンにいきました。実はロンドンの美術館のなかではここが私のお気に入りです。一般の西洋美術史の尺度では、イギリス美術と言えばターナーくらいしか見るべきものがないというのが常識ですが、それだけにイギリス美術のみをここまで系統立てて集めた美術館は貴重だと思います。

 確かにイタリア盛期ルネサンスを頂点とし、印象派を始めとする近代美術の革命を起こした画家たちを英雄視する美術史を正統とする目には、イギリス美術はあまりに他国の影響を強く受けすぎていて凡庸に映るかもしれません。けれども、虚心にそれぞれの作品に接するなら、単なる凡庸さでは片付けることのできない不思議な魅力が見えてくるのです。

 おそらくそれは美術史や芸術学をを独立した学問として成立させようという試みからすれば異端であり、むしろ広義の文化史的興味に属するものなのかもしれませんが、芸術の純粋さを決定する視点もひとつのドグマに過ぎないのだとすれば、そうした関心こそがイギリス美術史への不当な評価を払拭し、ひいては美術史全体の活性化につながる可能性すら秘めているのではないかと思われます。

 イギリス美術史の最前線でなにが起こっているのか、不勉強ゆえ、私は把握していないのですが、私の直感では物語性の扱いにひとつの鍵があるのではないかと思っています。

 夕方からは自称買い物中毒のフェイとオックスフォードストリートに繰り出し、夜はパブに行きました。ヨークシャーのビールしか取り扱っていないパブです。ビールの味はいまいちでしたが、雰囲気はくつろげました。

 ソフィアは2月1日に帰国の航空券を予約したそうです。ビザの有効期限は1月末と聞いていたのですが、実は2月2日だったそうです。

人気blogランキングに協力する YES

Dscn3317r

|

« 頭部 | Main | それぞれの終末 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/102782/13399444

Listed below are links to weblogs that reference 尺度:

« 頭部 | Main | それぞれの終末 »