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05/30/2006

サラゴサ

 試験期間中で、周りの空気にも緊張感があります。通訳翻訳のコースは試験の準備といってもできることは限られているのですが、かなり神経を尖らせている人もいます。もっともその気になれば、いつだってできることはいくらだってあるし、こういう緊張感を利用して勉強に励めば、案外短期間に実力を向上させることだって可能だと思います。

 私はといえば、また翻訳の仕事を頂いてしまい、そちらに労力を費やしています。今度はスペインの万博です。名古屋の次は北京かと思いきや、そのあいだにスペインのサラゴサ万博があるのです。

 万国博覧会国際事務局の規定によると、万博には二種類あって、名古屋や北京は認定博、サラゴサのものは登録博というそうです。登録博は、5年に一度開催される認定博の間に一度だけ開催が許されるそうです。ちなみにサラゴサ万博には、日本もイギリスも参加しないようです。

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05/28/2006

最後の皇帝

 気がつくと坂本龍一のアカデミー賞受賞も二十年近く前のことです。ひょんなことからフラットメイトのスーザンが映画『ラスト・エンペラー』を入手してきました。昔、一度見ていたのですが、ひさびさに見直してみたところ、すっかり引き込まれてしまいました。

 ひとつひとつのエピソードの鮮やかさもさることながら、紫禁城ロケの映像を見ると、去年渡英の際に寄った北京の空気がよみがえり、あたかも自分が映画のなかの時代を生きていたかのような錯覚を覚えました。

 数奇な生涯を歴史のうねりのなかに浮き彫りにしつつ、極めて個人的なノスタルジーを幽かな幻想にまぶしこんだかと思うと、一転して現実の鏡を突き立てて見せるかのようなラストシーンは、ほとんど奇術を見ているようでした。

 興奮の冷めやらぬうちにキッチンに行くとスーザンが食卓で勉強していました。けれどもスーザンは、その映画を見ていませんでした。出演者の中国なまりの英語に耐えられなかったようです。私にはむしろわかりやすかったのですが、同じ中国人だと気分が悪いのでしょうか。

 誰かと『ラスト・エンペラー』の話をしたくてしかたなかったのですが、誰も話す相手がいないので、ひとりで宣統帝のことや当時の日中関係のことなどを調べていました。

 溥儀について、今まで知らなかったことがいろいろわかりました。今まではこの映画で得られる以上の知識は持っていなかったので、晩年の溥儀は下級公務員のような待遇で細々と暮らしたものだと思い込んでいたのですが、実は収容所時代から周恩来とのつながりがあり、釈放後は政治協商会議全国委員なるものを務め、再婚して生涯連れ添った相手もいたようです。

 ついでに坂本龍一の演じた甘粕大尉についても調べました。これも今までは、昭和の大悪人の一人というイメージだったのですが、満州では案外人望もあったらしいエピソードも見つかり、これもまた映画と事実は同じではなさそうです。

 むろんこうした現実からの距離こそが虚構の魅力を醸成しているのです。二枚の合わせ鏡のあいだには適切な距離が必要なのです。おそらくこの距離こそが、どんな劇的な人生も凡庸さのうちに飲み込んでしまおうとする現実を魔術に変容するのです。人生を翻弄する不条理に立ち向かう気力がわいてきたような気がします。

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05/27/2006

BBQ

昨日、とりあえず同時通訳の試験が終わりました。日英、英日、双方を一日で終えました。試験自体は15分ほどで終わってしまうのですが、おそらく一番その日の調子に左右されやすい試験なので、これが終われば、とりあえず安心です。

 同じ通訳翻訳の修士課程でも選択言語によって、試験日程は違います。中国語コースは、今週は翻訳の試験のみで、通訳の試験は来週からです。一方、欧州言語の専攻は、すでに試験も終わり、ロシア語の専攻のみが昨日最終日でした。

 ロシア語の最終日を待って、昨日、バーベキュー・パーティーがありました。天気はそれほどよくなく、決してバーベキュー日和ではありませんでしたが、通訳翻訳修士のすべての言語から参加者があり、得がたい時間を過ごすことができました。日本語専攻のクラスメートだけでなく、多言語全てが対象となるパーティーは、とても貴重です。

 もうコースの授業も終了しているので、自己紹介もせずに話さねばならないことが多いのですが、相手の名前をしらないことはめずらしくありません。けれども相手のほうは私のことを知っているのです。私としては、ふだんそれほど目立つことをしているつもりはないのですが。

 今日は、家でおとなしくしている予定だったのですが、ふだんなかなか会えない友人の友人がバースに来たので、夕食後外出しました。パブで一杯のつもりが、そのままクラブに繰り出してしまいました。本当に私の修士論文が完成する日は来るのでしょうか。

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05/25/2006

禁断の果実

 試験日程は飛び石状なので、毎日緊張しているわけではありません。それでも暇があれば、論文を進めねばならないのですが、昨晩はまた友人と酒を飲んでしまいました。

 夜中、ウォッカを割るためのものを物色したところ、冷蔵庫にアップルジュースが見つかりました。誰のものかわかりませんが、一杯くらい飲んだところで誰も文句は言うまいと推測し、無断で失敬しました。外で飲んできたところだったので、そんなに飲まないつもりでした。

 ところがアルコールの消費に関しては、限界効用逓増の法則が適用されるらしく、一杯目よりは二杯目、二杯目よりは三杯目のほうが旨くなってくるものです。気づいたときにはアップルジュースの紙パックはほとんど空になっていました。

 アップルジュースの所有者が誰なのかはわかりません。とりあえず残りわずかになったアップルジュースが悲嘆の原因となっては気の毒だと思い、謝罪の言葉および至急新品を購入する旨を記した紙片を紙パックに貼付しました。

 出かけようとしたところアナに会ったので、ジュースの件を話したところ、おそらくアービンかイリのものだろうということでした。たぶん別に新しいものを買う必要はないといわれましたが、それでは私の気が治まりません。

 アップルジュースを購入し、フラットに戻ってくるとアービンとイリがいました。けれどもふたりとも件のアップルジュースの所有権を主張しません。残るひとりはスーザンですが、彼女はふだんその冷蔵庫をまったく使いません。

 たぶん君のジュースだったんじゃないの。という話になったのですが、私が最後にアップルジュースを購入したのは、少なくとも3ヶ月以上前のことですし、もちろん昨晩飲んだのはそれではありません。

 いったい私はどのように仁義を切り、筋を通せばいいのでしょうか。とりあえず新品のパックには「共有」と書いた紙片でも貼り付けておこうかと思います。

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05/22/2006

最高峰

 今日から試験が始まりました。とりあえず今日は、英日の翻訳の試験が終わりました。一番の得意科目なので、とりあえず問題はなさそうです。つまらないミスはあるかもしれませんが。

 今日は卒業旅行の航空券を手配しました。ブリストルからスペインのマラガへの往復便です。旅程の大半はモロッコで過ごす予定です。地中海を挟み、ヨーロッパをアフリカへのイスラム文明の影響をたどる旅になることでしょう。

 その計画を立てている最中、山の話になりました。イギリスの山は、どれもそれほど高くないようです。高い山といえば、スコットランドの最高峰Ben Nevisが約1343メートル、ウェールズのSnowdonが1085メートルで、イングランドは一番高いものでもScafell Pikeの978メートルです。

 その話をしていたイギリス人のクラスメートはなぜか悔しそうでした。高い山がないと国のプライドが傷つけられた気持ちになるのでしょうか。私自身は、富士山のほうがずっと高いからといって、特に嬉しくもなんともないのですが。

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05/21/2006

ほうれん草

 今日も雨でした。それもかなり本格的な降りかたです。まるで梅雨のようです。イギリス人の友人に、イギリスには梅雨はないことを確認しようとしたら、年中梅雨だ、という答えが返ってきました。とはいえ、夕方には青空が広がりました。

 この国には、青菜の類はあまりないので困ります。野菜の種類は少なくないのに、おひたしにして食べられるような野菜があまりないのです。ほうれん草はあるのですが、日本のものとは品種が違うので、おひたしにしてもあまりおいしくなりません。ソテーなら問題なく食べられます。

 冷凍食品の種類は豊富です。先日、冷凍のほうれん草を買って来ました。数ヶ月前から、見つけてはいたのですが、今までは冷凍庫のゆとりがなく買えませんでした。

 今日、このほうれん草を食べてみたところ、電子レンジで解凍しただけで、おひたしのようになりました。すり胡麻と醤油で食べたら、なかなかいけました。日本のものと比べると味が淡白ですが、ひさびさにおひたしを食べたので満足です。

 明日から試験が始まります。明日は英日の翻訳です。辞書などは持ち込み不可です。ふだん手書きの文章を書くことなどまずないので、漢字とスペルは苦手です。

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05/20/2006

大陸制覇

 昨日はおそらくイギリスに来て以来最悪の日でした。気温が低くて、風も強く、雨さえ降っていました。

 午後、携帯電話に国際通話の電話がかかってきて、先週末以来、保留になっていたアメリカ行きがなくなったことが伝えられました。先方としては最善を尽くしてくれていたようなのですが、残念ながら私の力が及ばず、期待に添えなかったようです。

 決まったはずのこと、決まりかけていたことが、土壇場で覆ってしまうことは、私の場合、珍しいことではありません。少なくとも、このブログをはじめて以来、そういうことが3回ありました。だからこそ、今回もある程度の覚悟はしていたつもりだったのですが、この手のことは何度経験しても慣れるということはなく、その度に新たな衝撃となり、胸に重たくのしかかってきます。

 長期的にみて、なにが最善の道なのかはわかりませんし、とりあえず今、イギリスで学生生活を送ることができているのも、さまざまな偶然と必然の織りなす綾から導き出された結果ではあるのですが、必死になって膨らましている風船に、突然、針を突き刺されると心臓によくありません。おまけに夜に予定していた計画まで中止になってしまいました。

 とはいえ持つべきものは友です。一人でいれば、たぶんカップラーメンでも食べて、ベッドの上で丸まっているしかないところですが、幸いなことに夕食の誘いを受け、風雨のなか外出しました。

 夕食後、ボードゲームをすることになりました。RISKOというドイツ製のゲームで、世界中の領土をプレイヤーがサイコロを振って奪い合うというものです。ボードゲームなんて、少なくともこの10年は触っていなかったはずです。

 正直なところ、アメリカの地図を見ただけでも胸が痛みましたが、なぜか北米大陸を制覇してしまいました。次の標的は、アジアかヨーロッパかと考えつつ、ふとそろそろこの惑星を離れ、自分の生まれた星に帰りたくなってしまいました。

 とはいえ、帰ったところで事態が好転する見込みなどまったくないのです。さっそく今後の可能な戦略について、また考え直す必要があります。

 今日は、花を一輪もらいました。花をくれる友達がいるなんて、もしかすると私は、自分で思うよりも幸せな人間なのではないか、というふうに思えてきます。

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05/18/2006

宝庫

 4月28日に取り寄せを依頼した文献がまだ届きません。プールに行ったついでに図書館により、確認したところ、バースの図書館からの最初の依頼がうまくいかず、どこかに再依頼を出したそうです。到着は来週の半ばくらいになるそうです。

 なかなか届かないので忘れられているのではないかと不安だったのですが、進行状況がわかり安心しました。ただその文献を読むとさらに必要な文献が増えそうで、またその入手に時間がかかるとなると、論文の執筆に大きな支障が出てしまいそうで、そこがまた悩みの種です。

 やはり短期間で論文を書くのはかなり苦しいです。限られた条件のなかで、自分のなすべきこと、なしえることをいかに絞り込めるかが、かなり重要になります。

 試験前ということもあり、図書館のなかは人がいっぱいで、思うように席を見つけることもできません。人の多い図書館ほど居心地の悪い場所はありません。

 私はもともと試験のための勉強が苦手ということもあり、もっぱら論文に力を入れています。そもそも通訳や翻訳の試験は、なにかを暗記して臨むものでもないので、試験だからといって特別な対策ができるわけでもなく、ふだんどおりの訓練以上のことなどできないのではないように思えます。

 自宅で調べ物をしていたところ、通訳、翻訳関連の文献を大量に入手できるサイトを発見しました。学術誌の掲載論文は全文入手できる上、単行本を購入することもできます。もちろんすべてが手に入るわけではありませんが、なかなかの充実ぶりです。少なくとも、今日私が図書館でコピーしてきた文献はすべてウェブ上で入手できました。

 PDFだと編集が制限されており、傍線などが引けませんが(引けるのでしょうか? 可能なら誰か教えてください)、引用が必要な際にはカット&ペーストができるので助かります。

 
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↑またなにかの気まぐれで浮上してきました。

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05/16/2006

停滞

 論文が進みません。手法と対象は明確になったはずなのに、それを表現するための言葉がなかなか出てきません。ラムネがたくさん残っているのに、壜を傾けるとなかのビー玉が引っかかってなかなか飲めないような気分です。

 日本語ではこのようなことはありえません。むしろいまひとつ嗜好がまとまらないときでも、言葉の切れ端をつむぐうちに、なにかしらまとまりのある文章を構成するくらいのことは、いつだってできるはずです。ところが英語になると、驚くほどうまくいきません。言葉が出ないだけではなく、思考が停止してしまうような感じです。

 正直なところ、英語では手紙を書くだけでも鬱陶しいのです。ましてや英語で論文を書くのは初めての経験なので、仕方がないことなのかもしれません。日本語の文章だって、小中学校の頃は、決して得意なほうではありませんでした。書き言葉をつむぎだす思考経験を経ることによって、日本語全体の能力を向上させてきたという自覚はあります。

 そう考えれば、今回の論文を英語で書き上げることは、英語による思考力形成のためには避けて通ることのできない試練なのかもしれません。

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05/15/2006

試験前

 今週は試験前の復習期間です。その後はいよいよ卒業試験が始まります。この試験で不合格となると卒業できないのはもちろん、一定の成績以下では修士論文を提出することは出来ません。

 試験期間は、学部や専攻によって少しずつ違うようです。我々の試験は、来週から始まり、6月7日まで続きます。

 範囲が決められた試験ではないので、それほど準備が大変なわけではありません。極端な話、ふだんどおりの勉強しかしなくても、試験を受けることは可能ですし、おそらく実際それに近い状態で受験することになると思います。しかし他の学部ではそうも行かないので、図書館はかなり活気づいています。

 むしろ今、力を注ぎたいのは修士論文の執筆です。欲を出して、けっこう大変そうなスタイルを選択してしまいました。しかし日程を考えると、論文に専念できるにはそれほど多くはないのです。

 せっかくイギリスまで来ているので、多少ゆっくり卒業旅行にも行く予定です。コースからのEUの施設見学などもあります。効率的に作業を進めないと、論文を完成できなくなりそうです。

 そんななか今日もまたプールに行き、そのあとなんとなく友達とおしゃべりしていました。

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↑おかげさまでまたここまできました。

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05/14/2006

虚脱

 非常に生産性の低い一日でした。引き受けていた翻訳のチェックをした他は、小説を読んだだけです。フラットの外にも出ていません。こんなことなら散歩にでも行くべきでした。

 授業も終わり、気が緩んでいるようです。そろそろ本格的に論文に着手せねばならないのですが。

 図書館に頼んでいる文献がなかなか届きません。といっても今日は日曜で、配送もなさそうなので、大学には行きませんでした。明日、もう一度様子を見に行ってきます。ついでにまたプールにも行ってきます。

 夜は友達が部屋に来たので、ずっとギターを弾いて歌っていました。そろそろ部屋の掃除をしなければと思っているのですが、今日もしませんでした。空気の抜けた風船のような気分でぐったりしているうちに、この週末が終わってしまいました。

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05/13/2006

保留

 昨日で授業が終わりました。最終日の授業はPSIと模擬会議でした。

 模擬会議では、英日はまずまずの出来でした。スピーカーによっては、発言内容がよく理解できないこともありましたが、うまくいくときには我ながら惚れ惚れするような出来でした。けれども日英のほうは、レスポンスがよくなく、かなり苦しみました。もう授業はありませんが、日英の練習量を増やす必要があります。

 これでもう一生、学校で授業を受けることはないかもしれません。あとは実践で力をつけていくしかないのです。授業なら失敗しても誰にも迷惑はかけませんが、これからはそうは行きません。根本的に異なる態度で取り組んでいかねばなりません。

 授業が終わったあとは、なんともいえない解放感に包まれつつ、ゆったりとお酒を飲みました。流れに飲まれて、クラブで騒ぎ、部屋に帰ってきて、届いていたメールを確認し、わが目を疑いました。

 来週のアラバマ行きが保留になっていました。一週間先のことすら読めない状況になってきました。

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05/11/2006

あと1日

 さて、今日は同時通訳の最終授業がありました。コンピュータ・ラボを使う最終日ということで、記念撮影をしている人もいました。

 いよいよ明日ですべての授業が終わってしまいます。明日はPSIと模擬会議です。最後のひと踏ん張りです。が、今日もプールに行ったせいか、帰宅後、眠たくなり、夕食後、ベッドでうとうとしてしまいました。

 その後、夜10時ごろ、来週アメリカに行く用事ができてしまい、その準備などで、突然、慌しくなってしまいました。行き先はアラバマです。何をしに行くのかは、とりあえず内緒にしておきます。

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05/10/2006

kimono

 さて、いよいよコースの授業も残りわずかになってきました。今日は、最後のライブスピーカーを招いて逐次通訳の授業がありました。今回は、ふだんの授業とは違って、聴衆に一般の方々もお招きして、我々が少しずつ通訳をしていくという形式でした。

 もちろん入場は無料ですが、わざわざ二時間もの時間を割いて聴きに来てもらうということもあり、みなさん、かなり周到に用意してきたようでした。お話いただいたのは、ロンドンで着物サロンを営んでおられる、かとうあつこさんという方でした。お話が面白かったということもあり、講演は、終始リラックスした雰囲気のなかで進みました。

 逐次通訳の授業は1クラス5、6人で行われ、ほかのクラスの人のパフォーマンスを聞く機会はあまりありません。同時通訳のときは、7、8名ですが、ヘッドホンをかけてしまうので、
ここでもあまり多くの人の通訳を聴くことはありません。しかし今日は、ふだんあまり一緒に授業を受けない人の通訳も聞けて参考になりました。

 正直、コースが始まる前は、わずか一年のコースでは、伸びるにしてもそれほど大したことはないのではないか、と思っていました。けれども今日、クラスメートの通訳を聞いた印象では、去年の9月と比べると、みなさん、大きく成長した感じがしました。やはり集中して毎日訓練をすれば、それなりの効果があるということでしょうか。

 それと比べると、私自身の伸びはあまり大きくないような気がしてなりません。もちろん、初めての海外生活ということもあり、去年の秋となにも変わらないということはありませんし、私としては、こんなものかなという気持ちもあったのですが、どうも他の人はもっと成長しているような気がしてなりません。私の場合、日本でも通訳の学校に通っていたということもあり、頭打ちになっているのでしょうか。

 だからといって落ち込むような繊細な感受性は、いつの間にか摩滅してしまったので、とりあえずは現状を認識して、できることをやるしかないわけですが。

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05/09/2006

水蝶

 昨日は、初めて大学のプールで泳ぎました。プールがあることは知っていたので、始めから水着は持ってきていたのですが、今まで一度も泳いでいませんでした。私は人から誘われないと、なかなか進んで体を動かすことはありません。

 大学のプールは、学生は誰でも無料で使えます。直線50メートル、深さ2メートルの本格的なプールです。足はつかないので、途中休みたくなったら、仰向けになって浮かぶしかありません。

 日本にいるときは、フィットネスクラブなどでたまに泳いでいた時期もあったのですが、気がついてみるとこの3年間は一度も泳いでいませんでした。ひさしぶりに泳ぐと体が水になじまないので、思うように体が前に進みません。

 高校生のころはバタフライも出来たのを思い出し、昨日、試してみました。水を掻いたあと、まったく上半身が水面に出ず、ひどく無様な格好になってしまったので、すぐにクロールに切り替えました。

 せっかくのなので写真でも撮ろうと思ったのですが、カメラを構えていると監視員と思しき男性が近寄ってきて、許可なしでは撮影できないと注意されました。撮影をするなら受付でステッカーをもらって来い、とのことでしたが、面倒なので写真を撮るのをやめました。

 夜は授業の後、先生を囲んでパブに行きました。

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05/07/2006

架空の記憶

 一生懸命翻訳した文書をPCのデスクトップにおいておいたはずが、見つからなくて困りました。これがなければ今までの苦労は水の泡です。

 すわ紛失かと青ざめ、流していた音楽を切り、HDDのなかを検索したところ、デスクトップにつくった別のフォルダのなかから出てきました。フォルダ名は「新しいフォルダ(2)」です。なぜこんなフォルダをつくったのか、まったく記憶にありません。

 この文書、社内マニュアルなのですが、ワークフロー形式になっており、それぞれの事例に似たような表現が繰り返し出てきます。こういう場合、いわゆる翻訳支援ソフトを使用すれば、効率的に作業が出来そうです。

 大学院のカリキュラムには、翻訳支援ソフトの使い方も含まれていたのですが、私は今まで活用したことがありません。

 翻訳支援ソフトといえば、日本ではTRADOSというソフトが一番普及しているのでしょうか。バース大学で導入しているのは、Deja-vuというソフトです。

 このソフト、自分のPCにはインストールしていませんが、寮の部屋の回線からリモートデスクトップで大学のサーバーにアクセスすれば、自分の部屋からでも使用することが可能です。

 もっとも使い慣れないソフトをいじりながら、翻訳するよりは、自分の記憶に頼って、繰り返される文言をカット&ペーストするほうが手っ取り早いので、今回はDeja-vuのお世話にはなりませんでした。もし、今後、翻訳の仕事の比重が高くなれば、この種のソフトの導入も検討せねばならなくなるかもしれません。

 夜になり、インターネットの接続状況が極めて悪くなり、ネットサーフィンが出来ない状態になりました。どうしても急いで調べたいことがあり困りました。

 ふと思いつき、リモートデスクトップで大学のサーバーに接続し、そこからブラウザを立ち上げると、問題なく使えました。

 寮の回線はときどき不調になるので、このテクニックは覚えておいたほうがよさそうです。

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05/06/2006

缶詰

 今日は、ずっと家で翻訳をやっていました。翻訳以外は、料理をして、ギターを弾いて歌っただけです。

 おかげで予定よりもかなりはかどりました。この週末は翻訳でつぶす覚悟だったのですが、そうでもなくなりました。いよいよ授業も終わりなので、その準備でもします。

 次にどこに住むのか、どんな部屋に住むのかはわかりませんが、静かにしていなければならない部屋は無理なようです。大声を出しても文句を言われない環境が必要です。

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05/05/2006

明るい

 最近はますます日が伸びてきて、夜の9時でもこの明るさです。気温もかなり高くなってきました。キャンパスの芝生には、日向ぼっこに出てきた人たちがひしめいていました。

 コースの授業も、残すところあと一週間となってしまいました。

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05/03/2006

ベクトル

 夜中にTVを見ていると、BBC2で数学の番組を放映していました。内容からしておそらく高校数学基礎程度です。

 初歩的な内容をいくつかの単元にまたがって紹介しているだけで、幽かにBGMが流れてはいるものの、説明の手順などには大して工夫があるわけでもなく、日本の公立高校の先生とたいして変わりません。

 ただし英語でこの内容をどう説明するのかといわれると自信がないので、勉強のために眺めていました。日本語ならまったくつまらない内容でも、英語になるとなんでも新鮮に感じます。

 日本だと中学校で習うはずの、座標平面での図形の移動の解説のあとで、ベクトルの説明に入りました。簡単にベクトルの定義について説明したあと、座標平面上でのベクトルの取り扱いに入ったので、いちおう図形の扱いとの連動を意識しているようです。

 ひとつびっくりしたのは、図形上のベクトルの表示です。日本では、図形や座標軸上で、ベクトルを表示する場合、通常長く伸びた矢印であらわしているはずです。

 ところがイギリスでは、ベクトルの方向性を示す矢印の穂先の部分を、直線の先端ではなく、中央部に刻み込むのです。日本だと平行な2直線であることを示すようなやり方です。

 数式での取り扱いについては、点Aから点Bへのベクトルを示すときにはABの上部に矢印を引いていて、日本のやり方と同じでしたが、ベクトルaなどという表示の場合、aの下にアンダーラインをひき、ベクトルであることを示していました。

 教え方などから察するに、たぶんこれがイギリスの高校での一般的な表記なのでしょう。

 日本でも予備校の先生などは、高校とは違う表記で教えている人もいました。なにが国際標準なのかはわかりませんが、数式の表し方が日本とイギリスで違うというのは意外な感じです。

 他の国ではどうあらわしているのか、ちょっと周りの人に聞いてみます。

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05/02/2006

イシグロ氏

 カズオ・イシグロといえば、日本生まれとはいえ、いまやすっかり現代イギリスを代表する作家の一人となっています。売り上げのほうも好調のようで、大学内の書店でもベストセラー・ランキングの1位を獲得していました。

 クラスメートとの話のなかで、カズオ・イシグロの小説の話題が出ました。なんでも私が彼の小説のよい読者だと思われていたらしく、読み終わったものを譲ってくれるというのです。

 なにかの機会に彼の小説の話をしたかもしれませんが、まったく覚えていません。少なくとも私は彼の小説を読んだことがなく、今までのところ特別の関心を持ったことがありません。私が不勉強なのは、今に始まったことではありません。

 そのクラスメートは、3ヶ月かかってその小説を読んだそうです。他にも読むものはたくさんあるでしょうし、授業や、さまざまな課題と平行し、修士論文の作成と平行していたら、そのくらいはかかっても不思議ではありません。私の部屋にも3ヶ月ほど前に購入し、ほとんど手を着けていない本があります。

 気になるのは、そのクラスメートがその小説を読み終えるまでの3ヶ月間、ずっとその作家のことを私のお気に入りだと思いながら読んでいたのではないかということです。もしそうだとすると、なにか責任のようなものを感じます。

 なぜこんなことになってしまったのでしょう。いつかどこかで藤沢周と藤沢周平を混同するのにも似たような間違いを犯してしまったのでしょうか。まったく思い当たる節がありません。

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05/01/2006

漏水

 翻訳の仕事をもらったので、可能な限り部屋にこもって集中しています。が、そんなときに限って事件が発生するのです。昨日、昼食のため部屋を出るとフラットの廊下の天井から水が漏っていました。

 初めてのことではありません。以前にもかなり激しく水漏れしていて、修理したはずなのです。けれども、その後もときどき天井のところでトタン屋根に雨が当たるような音がしていました。どうやらそのすぐ上が浴室になっているようです。

 昨日の水漏れはかつてないほどの激しさで、天井の数箇所から糸をつるしたように水が流れ落ちていました。フラットメイトのひとりが寮の事務所に電話をし、人を呼びました。

 上のフラットの住人は留守のようでしたが、管理人が合鍵でなかに入ってみたところ、どうやらシャワーを止めずに外出したようで、フラットのなかも水浸しだったようです。だからといって、下の階にまで水が漏れてくるとは日本では考えられない造りです。

 しばらくすると上の住人が帰ってきたらしく、謝罪に来ました。上のフラットは家族用らしいです。

 その後、業者がやってきて、水の染みこんだ廊下のカーペットに掃除機をかけていました。やってきたのは男女合わせて二人で、雑談をしながらのんびりと作業していました。突然、そのうちのひとりが、なんの断りもなく私の部屋のドアを開けました。そのときには染みが私の部屋のなかまで侵入してきていたので、その処理をしようとしたようです。

 水漏れが廊下だけだったのは不幸中の幸いです。どうやら下水道管は、廊下の天井を通っているようです。

 ふと思いついたのは、もしかするとこの設計は、あらかじめ水漏れを想定していたのではないかということです。絶対に漏れないという確信があれば、別にベッドの上に水道管を作っても問題ないのです。

 今日はメーデーで祝日なのですが、ひとつだけ授業がありました。おそらく我々のコースだけだと思われます。なぜか先生が授業をしたかったようです。なぜだかわかりません。同じ先生の中国語コースの授業はもう終わっているそうで、我々のほうも先週で終わりでもかまわなかったのですが。

 祝日でもあり、出席率は低いのでは、と思っていたのですが、全員が出席していました。これもまた不思議なことです。図書館にも人がたくさんいました。キャンパスに住んでいる人は、暇つぶしのために図書館に行くのでしょうか。

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